弦張り替え&メンテナンス講座が終了しました

弦張り替え&メンテナンス講座が終了いたしました。

参加者の方は、弦の張替え自体はある程度慣れているものの、写真にあるアーチトップギター(フルアコースティックギター)の弦交換はあまり慣れていないようでしたので、注意事項を説明しつつ実践していただきました。

このタイプのギターは、ブリッジが表面板に乗っかっているだけなので、何も知らずに弦を外すとブリッジごと位置がずれてしまいます。なので、写真にある通り予めマスキングテープで固定します。

仮にずれてしまったり、完全に外れてしまうと、ある程度ギターの仕組みに詳しい方じゃないと元に戻すのが難しくなってしまうので、このタイプのギターの弦交換の際はぜひこの手順を忘れないようにしましょう。

弦を外したついでに、指板とフレットのお手入れをしていきます。15フレット以降が少しくすんでいるので研磨剤で磨いていきます。

指板に研磨剤が入り込まないようにマスキングテープできっちりとマスキング。少し磨いただけでこの輝き。

フレット磨きが終わったら指板のクリーニングと保湿です。専用のオイルでクリーニングしていきます。

フレット磨きと指板のクリーニングが終わったところ。フレットには輝きが蘇り指板に艶がでましたね。

上が作業前、下が作業後です。こうやって並べると違いが分かるかと思います。見た目の変化はもちろんのこと、弦やフレットの耐久性が伸びますので、定期的に行っていただきたいものです。

このあとは弦を張って、全体の微調整を行います。まずはブリッジのセンター出し。冒頭でマスキングテープで固定はしておりましたが、やはり少しはずれてしまうのでしっかりと位置を調整します。

その後は弦高調整、オクターブ調整、ネック調整を行います。この作業は専門的な知識と技術と豊富な経験を要するので、この作業は僕が全て行いました。なかなかこのような作業を間近で見ることもないと思うので、参加者の方はいい経験になったかと思います。

最後にピックアップの高さ調整と、若干ポットにガリがあったので接点復活剤でクリーニング。

このような具合であっという間の2時間。最後は少し時間があったのでジャズセッション。とても充実した時間となりました。

さて、みなさまのギターはいまどんな具合でしょうか?もし弦が錆びていたり、指板が汚れていたら、この機会にぜひメンテナンスしませんか?

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