オンラインレッスンとビデオ添削レッスンをやってみて思ったこと
先日、オンラインレッスンとビデオ添削レッスンを受けた生徒さんたちにアンケートを取っていただいたのですが、今回は、私が思ったことを綴っていこうかと思います。
目次
オンラインレッスンとビデオ添削レッスンに完全に切り替える以前の気持ち
まず、オンラインレッスンとビデオ添削レッスンは以前から不定期ながらやっておりました。必要な機材やネット環境は整っていたので、レッスンを提供する側としての不安は、ないとは言えないものの、大きなものではありませんでした。
しかしながら、当教室の生徒さんたちのほとんどは、対面レッスンを前提としてご入会いただいた方々です。みなさまに、突然「コロナの影響により、来月から対面レッスンを自粛し、オンラインレッスンかビデオ添削レッスンでの対応となります」というお知らせを出すのには大きな不安が伴いました。その気持ちはきっと生徒さんたちも同じだったかと思います。
オンラインレッスンとビデオ添削レッスンを始めてみて
いざ始めてみると、想定していたものから、想定していないものまで様々な問題が起こりました。レッスン以外のところで時間や労力がかかってしまい、生徒さんたちにはご心配とご苦労をかけてしまいました。それでも、根気よくレッスンに集中していただけたことは、嬉しかったですし励みになりました。ご協力いただき本当に感謝です。
始めてみて分かったこと、気がついたことがあるので、下記にまとめてみようかと思います。
オンラインレッスンのメリットは?
オンラインレッスンのメリットを考えてみました。
1.通学時間が短縮できる
2.交通費が節約できる
3.レッスンが安全にできる
4.客観性が育つ
1.通学時間が短縮できる
当教室は市外からの生徒さんもたくさんいらっしゃいます。片道20〜30分かかるとしたら、1時間も短縮できます。浮いた時間でたっぷりと予習や復習ができますね。また、遠方(県外)の方でも、距離感を感じることなくレッスンが受けられます。
2.交通費が節約できる
ご近所の方だったとしても(自転車・徒歩除く)電車代、ガソリン代が多少なりかかるかと思います。塵も積もれば山となります。浮いたお金でギターの弦やピック等の備品が新しいものに交換できます。
3.レッスンが安全にできる
今回のような非常事態時はもちろんのこと、悪天候(大雪、台風、洪水など)の時でもご自宅でレッスンができるので安全です。
4.客観性が育つ
これは、この1ヶ月やってみて気がついたのですが、生徒さん自身が、自分のどこがどのように出来ていないのか客観的に分かるようになってきているように思います。恐らくですが、画面越しに演奏している自分を見ることによって意識に変化がでてきたのだと思います。特にビデオ添削レッスンをしている生徒さんは、この傾向が顕著に現れています。日頃から「録音・録画をしてみよう」と提案しているのは、実はこの効果を狙ったものなのです。
オンラインレッスンのデメリットとは?
オンラインレッスンのデメリットを考えてみました。
1.音質の劣化
2.一緒に演奏ができない
3.設備や環境によって左右される
4.インターネット・スマホ・PCの・アプリ等の知識をそれなりに要する
1.音質や映像の劣化
たとえ最高の機材や環境を手に入れたとしても、現段階では対面レッスンで体感できるものとは比べものになりません。インターネット環境や機材の進化がこれからますます進んでいくので、これからどんどんと改善されていくのだと思います。今後に期待。
2.一緒に演奏ができない
仕様上の問題でどうしても遅延がでてしまうので、同時に演奏することができません。代替案として、予め私が演奏したものを生徒さんに送って、それを再生しながら演奏してもらっています。あと、YAMAHAが提供しているNETDUETTOというソフトを使うと、遅延をほとんど感じることなく(多少は感じます)演奏が可能です。映像はビデオ通話アプリで、音声はNETDUETTOで行えば、普段レッスンで行っているような感覚にはグッと近づきます。
3.設備や環境によって左右される
ご自宅のインターネット環境がADSLやケーブルテレビなどですと、通信速度がそれなりの速度なので、映像や音声がカクカクしてしまいます。またWi-Fiや4Gで使用する際は、電波の状況によっても大きく左右されます。できれば光回線で有線(ルータからLANケーブルでPCに直接つなげる)が望ましいです。
4.インターネット・スマホ・PCの・アプリ・機材等の知識をそれなりに要する
遠隔での、設定方法や使用法の説明にとても苦労しました。私と同じ環境や機材だったら説明しやすいのですが、使っている端末やインターネット環境は十人十色。設定方法や、使用方法などを検索する日々はいまでも続いています。
オンラインレッスンは対面レッスンの劣化版ではない!?
以上のメリットとデメリットを踏まえた上で、改めてオンラインレッスンのあり方について考えていきます。
まず、タイトルにある通りオンラインレッスンは対面レッスンの劣化版ではないということです。何故かと言うと、オンラインレッスンでも対面レッスンでも『教える・伝える(講師側)』または『学ぶ・教わる(生徒側)』という本質的な部分は変わらないからです。でも、そこを理解しないまま、対面レッスンと同じようなやり方でやってしまっては、オンラインレッスンではうまく出来ないことに対してストレスを感じてしまい、対面レッスンの劣化版となってしまうでしょう。オンラインレッスンの強みを活かしつつ、足りない部分は、無理やりに補うのではなく、柔軟な発想で対応できたらと思っています。
教室の今後のレッスンについて
5月14日時点では、一部地域によっては緩和させる方向で進んでおります。都心をはじめ、当教室の所在地でもある埼玉県では、まだ具体的な発表や指示はございません。でも、ここ数日の感染者の増加率を考えると、収束方向には向かっているようですね。まだ、現段階では何とも言えないのが現状ではございますが、状況を見図りつつ、安全第一で通常の対面レッスンを再開しようかと考えております。再開時期に関してはまだ未定です。また、対面レッスンを再開したとしても、ご心配やご不安のある方には、引き続きオンラインレッスンでの対応を考えております。何卒ご理解のほどよろしくお願い致します。